自閉症
自閉症は(Autism)は、3歳よりも前に現れる発達の異常です。
①社会性の障害
②コミュニケーションの障害
③想像力の障害およびそれに基づく行動の障害
これらを「ウィングの三つ組症状」と呼びます。
自閉症のIQはさまざまだが,約4分の3では著しい精神遅滞が見られることがあります。
なお、男子には女子の3~4倍多く出現します。
①社会性の障害が,いわゆる自閉の状態であり,症状の中核といえます。
親を求めない,目が合わない,平気でどこかへ行ってしまうという行動にはじまり,
双方向の交流ができない,人の気持ちが読めないといった相互的社会関係の問題に発展してしまうこともあります。
②コミュニケーションの障害には,言葉の発達の遅れからはじまり,オウム返し,人称の逆転,疑問文による要求,会話の困難などが挙げられます。自閉症でも高い機能が保たれている場合(高機能自閉症)は言語能力も発達しますが,比喩や冗談が理解できずに,会話による双方向の交流ができないことがあります。
③想像力の障害とそれに基づく行動の障害として,自閉症に独特で多彩なこだわり行動(同一性保持行動)が見られることがあります。最も早く現れるのは、手をひらひらさせるような常同的反復的自己刺激行動で,次いで,興味の限局,順序への固執,強迫的な質問癖が順に現れます。
また高機能自閉症の場合は自分が創り出したファンタジーへの没頭が見られることがあります。